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熱(温度差)を利用した発電方法

原発は核反応の熱でお湯を沸かし、出てきた蒸気を使って風車を回しています。ここでは熱を利用した発電のしくみや、現象を解説します。


タービンとは

タービンとは羽根車のことです。
風力発電所では風をタービンに当ててまわします。
水力発電所では水をタービンに当ててまわします。
原子力発電所・火力発電所では蒸気をタービンに当ててまわします。

要するに流れるものがあればタービンを使って発電できます。風力・水力・火力・原子力のいずれも羽根車を発電機につなげることで発電を行っています。


原子力電池

異なる金属を張り合わせ、接点に温度差をつけると発電が可能です。

原子力では金属プルトニウム(質量数240)の崩壊熱を利用した電池があります。プルトニウムは半減期が長く、材料の寿命一杯まで電池として使用できることから、電池の交換が困難なペースメーカーに使われました。

放射性物質を体に埋め込むことが気持ち悪いと言った理由で、現在はペースメーカーには使われていません。


原子力発電は単に熱源として核反応を用いているだけで、実際に電気に変換する部分は火力と同じ技術が用いられています。したがって、たとえば空気を暖めて上昇気流を起こせば風力発電になりますし、水を温めて流れを作れば温度差発電も可能です。単純に効率が悪いため研究されていません。

新たな発電方法が提案された時に、これで原子力が廃止できると言う意見が流布されることがあります。しかし、世の中で提案される発電の原理は、原子力でも応用可能であることが多いことをご認識いただければと思います。


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